はじめに
mablは先日、ソフトウェア開発における品質の専門家たちを讃えるカンファレンス、第3回 mabl Experienceを開催しました。多数のプレゼンテーション、パネルやディスカッションで構成されたこの2日間のイベントは、1200人を超えるソフトウェアテスター、品質リーダー、エンジニアリングの専門家たちにご参加いただき、大盛況のうちに幕を閉じました。Stack Overflow、Chewy、JetBlue、Barracuda、Dawn Foods、Kintent、SmugMugなどの大手企業による多様なセッションを通じて、品質エンジニアリングがソフトウェア業界の基本的変革を大きく支えていることが明らかとなりました。
で紹介されたさまざまな成功例は、当社の第4回「DevOpsにおけるテストの実態調査年次報告書」で示されている傾向と強い相関があります。500人を超える品質とエンジニアリングの専門家からのインサイトが集められたこの報告書から、デジタルファーストの世界で顧客のニーズを満たすべく、品質と自動化、DevOpsプラクティスがどのようにして平行した進化を遂げているかがご理解いただけることと思います。
DevOps への移行が成功すれば、ソフトウェア組織内の人とプロセス、テクノロジーの連携方法がシフトし、最終的には、よりスピーディで信頼性が高いデリバリーパイプラインが実現します。しかし、この3つの柱(人、プロセス、テクノロジー)をすべて同時に進化させることが大きな課題となっています。mablの「DevOpsにおけるテストの実態調査年次報告書」は、組織のDevOps採用状況を分析するだけでなく、DevOps採用の効果や、その主要な推進要因についても説明しています。今年の報告書から、デリバリーサイクルが確実に早くなっていること、そして組織による自動化(特にテスト自動化)の導入状況が大きな差別化要素となっていることが分かりました。
高度に自動化されたパイプラインと高いテストカバレッジを持つソフトウェア開発企業ほど、頻繁な製品リリースと顧客満足度の向上を実現させている傾向が高くなっています。これは早期の不具合検出、バグ修正プロセスの迅速化、全体的な品質重視の組織体質によって、信頼性の高いリリースが実現できた成果であることをデータが示しています。自動化されたパイプラインを持つ成熟したDevOps企業は、デプロイ頻度、テストカバレッジ、リリースの信頼性、そして最も重要な顧客満足度という側面において、業界の先頭を走っています。この進化を支えているのは品質エンジニアリングとソフトウェアテストであり、テスターに力を与え、テストを向上させることが、DevOpsとデジタルトランスフォーメーションにとっていかに重要であるかが分かることでしょう。
私たちは、デジタル社会の改善を目指して変革に取り組む品質エンジニアリングコミュニティに貢献できることを光栄に思っています。mabl Experience 2022で紹介されたように、また、この実態調査報告書からもお分かりいただけるように、より良いテストこそがより効果的なパイプライン自動化を可能にし、頻繁な製品リリースと顧客満足度を向上させることができるのです。品質は決してバズワードではありません。DevOpsの柱なのです。
アンケートにご回答いただいた皆さま、「Friends of mabl」の皆さま、そして本年、エキサイティングな品質エンジニアリングの世界を時間をとって学んでくださった読者の皆さまに、感謝を申し上げます。
Sincerely,
今後も何卒よろしくお願い申し上げます。